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Galectins

ガレクチンとガラクトースの起源 ―第1部―

平林 淳 / 鈴木 龍一郎

last updated 2022/06/01 (Glycoforum. 2022 Vol.25 (3), A6)

ガレクチンの特性を端的に言いあらわせば進化的に関連したガラクトース(厳密にはβガラクトシド)結合性タンパク質である。この分子群の生物分布や多様な機能については各所で述べられているが、その起源についてはほとんど議論されたことがない。ガレクチンは糖に結合するという固有の性質上、細胞外での機能が想定されるが、今まで調べられたガレクチンすべてが分泌のためのシグナル配列を持たない。実際、ガレクチンはどの生物由来であっても「細胞質タンパク質」として生合成される。このことは、ガレクチンが本来細胞質で何らかのミッションを担っていた可能性を示唆する。本論(第一部)では、ガレクチンの起源を細胞質タンパク質に求め、これについて論ずる。さらに、ガレクチンの機能を論ずる際不可欠となるガラクトースの「そもそも論」を取り上げる(第二部)。すなわち、ガラクトースの起源について議論するとともに、糖やキラリティーの起源について言及する。 ...and more

human milk oligosaccharides

ヒトミルクオリゴ糖の製造方法と事業化の現状

氏原 哲朗 / 簗島 謙太郎

last updated 2022/06/01 (Glycoforum. 2022 Vol.25 (3), A7)

ヒトミルクオリゴ糖(HMOs)は母乳に含まれる多様な構造のオリゴ糖であり様々な有用性が示唆されており、注目を集めている(図 1) 。 一方でHMOは人工ミルクの原料となる牛乳など他の哺乳類の乳汁には一部の成分しか含まれないため、HMOを人工的に製造し、粉ミルクに添加することで母乳に近い性質を達成できると考えられ、安価で高品質なHMOの生産が求められている。これまでにHMOの様々な製法が試みられていたが、天然からの抽出は前述の通り種類や量に限りがあり、化学合成による生産も、2’-フコシルラクトース(2’-FL)など複数のHMOで合成に成功しているものの、HMOは多くの水酸基を保有するため、位置や立体選択的に糖鎖を結合していくためには多段階の保護、脱保護が必要であり工業的製法としては依然課題が多い。位置、立体選択性という観点では、生物の有する酵素を用いた反応が最適であり、現在HMOの工業製法は酵素を用いた生物学的な製法が一般的となっている。 ...and more

Chitin and Chitosan

電解グリコシル化反応

野上 敏材

last updated 2022/06/01 (Glycoforum. 2022 Vol.25 (3), A8)

オリゴ糖を人工的に合成する手法は酵素法と化学法とに大別され、それぞれに様々な合成手法が存在している。酵素法は糖転移酵素あるいは糖加水分解酵素を用いてオリゴ糖を合成する手法であり、オリゴ糖の水酸基に保護基を導入せずに合成出来る点にメリットがある。一方、化学法は有機合成化学的手法に基づいてオリゴ糖を合成するため、水酸基の保護・脱保護の工程が必須となるが、天然・非天然のオリゴ糖を自在に合成出来る点にメリットがある。オリゴ糖の化学法による合成のために様々なビルディングブロックがこれまでに開発され、同じビルディングブロックについても何種類もの活性化法が存在している。本項では取り扱い容易なビルディングブロックとして幅広く利用されているチオグリコシドを、電気化学的に活性化してグリコシド結合を形成する電解グリコシル化反応について紹介する。 ...and more

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