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Dec 01, 2025

マンノースを認識する天然物・プラディミシンA:その分子認識機構と応用
(Glycoforum. 2025 Vol.28 (6), A25)
DOI: https://doi.org/10.32285/glycoforum.28A25J

中川 優

中川 優

氏名:中川 優
名古屋大学糖鎖生命コア研究所 准教授
1997年京都大学農学部を卒業後、2002年同大学(入江一浩研究室)で博士号(農学)を取得。日本学術振興会特別研究員 (DC1, PD)、Stanford大学(Paul A. Wender研究室)ポスドク、理化学研究所(伊藤幸成研究室)研究員および専任研究員、名古屋大学(小鹿一研究室)准教授を経て、現職。天然物談話会奨励賞 (2009年)、農芸化学奨励賞 (2011年)、農芸化学研究企画賞 (2024年) 受賞。

序文

プラディミシンA(PRM-A)は、放線菌が産生する天然物である。1990年代にPRM-Aがマンノース(Man)と特異的に結合する類稀な低分子化合物であることが明らかにされて以来、「PRM-AがいかにManを認識しているのか」という点には大きな注目が集まっていた。しかしながら、PRM-Aは溶液中で凝集することから取り扱いが難しく、その分子認識機構の解析はほとんど進展していなかった。我々は固体の核磁気共鳴(NMR)法を利用して10年以上に渡ってこの問題に取り組み、近年PRM-AとManの結合様式の概要を明らかにした。さらに、PRM-Aに基づいてMan含有糖鎖の検出ツールや感染症薬リードを開発できることを実証しつつある。本稿では、我々が明らかにしたPRM-AのMan認識機構を概説するとともに、糖鎖研究や創薬への応用可能性について論じる。

2. 糖に結合する分子を開発することは難しい

近年、糖鎖は多彩な生物学的・病理学的プロセスに関与していることが明らかになりつつある1-4。それに伴い、糖鎖の機能を分子レベルで理解するための研究用ツール分子として、また糖鎖関連疾患の創薬リードとして、特定の糖に選択的に結合する低分子化合物(糖結合性低分子)の需要が急速に高まっている。しかしながら、水中で機能する糖結合性低分子の開発は極めて困難であるとされている5図 1)。その大きな要因の一つは、水分子との競合である。糖は水酸基が並んだ構造を有するために、水分子の集合体と表面上見分けることができない。つまり、糖結合性低分子は、糖結合部位に存在する水分子(糖の模倣物)を排出して糖を取り込む必要がある。もう一つの要因は、標的となる糖とそれ以外の糖との結合選択性である。例えば、グルコース(Glc)を標的とした糖結合性低分子を開発しようとした場合、Manやガラクトース(Gal)のように立体配置が一ヶ所あるいは二ヶ所異なるだけの立体異性体とGlcを区別する必要がある。さらに、グルコサミンやN-アセチルグルコサミン(GlcNAc)などのアミノ糖も類似した構造を有することから、これらの類縁体との選択性も考慮しなければならない。これらの立体異性体や類縁体が存在するなかで標的となる糖と選択的に結合する分子を設計することは、超分子化学の最先端の技術をもってしても容易ではない。特に、Manは水中で捕捉するのが極めて困難な糖の一つとされており、水中でManと特異的に結合する低分子の開発に関しては現在も試行錯誤の域を脱していない。

図1
図 1. 糖結合性低分子を開発する上での問題点
糖結合性低分子は糖結合部位に存在する水分子 (A) を排出しながら標的となる糖を取り込み、かつ立体異性体およびアミノ糖 (B) と識別しなければならない。

3. マンノースと結合する天然低分子化合物・プラディミシンA(PRM-A)

その一方で、自然界にはManを認識するユニークな低分子化合物が存在する。プラディミシンA(PRM-A, 図 2A)は1988年に放線菌Actinomadura hibiscaから単離された抗真菌物質であり、Ca2+ イオン存在下でManと結合する6,7。PRM-Aの発見当時、このC型レクチン様活性には大きな注目が集まり、1990年代にPRM-AとManの結合解析が精力的に行われた。その結果、二分子のPRM-AがCa2+ を介して二量体化し、形成された [(PRM-A)2/Ca2+] 複合体が二段階で四分子のManを結合することが明らかにされた8,9図 2B)。しかしながら、Manを含む複合体([(PRM-A)2/Ca2+/(Man)2] 複合体, [(PRM-A)2/Ca2+/(Man)4] 複合体)は凝集性が高いことから、X線結晶構造解析や溶液NMR解析で複合体の構造解析を行うことができず、PRM-Aの発見以来約30年間、PRM-AのMan認識メカニズムは不明のままであった。

図2
図 2. PRM-Aの構造 (A) とマンノース (Man) との複合体形成スキーム (B)

4. PRM-AのMan認識メカニズム

この凝集問題を解決するため、我々は固体の核磁気共鳴(NMR)法を利用した解析戦略を実践した10-12。具体的には、炭素の安定同位体13Cで標識したPRM-Aとmethyl α-D-mannopyranoside(Man-OMe)を用いて [(PRM-A)2/Ca2+/(Man-OMe)2] 複合体を凝集体として調製し、13Cの核間距離を網羅的に評価できる固体NMR法・DARR(dipolar assisted rotational resonance)13,14で解析した。得られた原子間距離情報とPRM-A誘導体のCa2+ 複合体の結晶構造解析の結果を合わせて [(PRM-A)2/Ca2+/(Man-OMe)2] 複合体の構造をDFT(密度汎関数理論)計算で構築することで、PRM-AのMan認識メカニズムの概要を明らかにすることができた15図 3Aに示すように、Ca2+ イオンはPRM-Aの13位カルボニル基および14位ヒドロキシ基と配位結合を形成し、二分子のPRM-Aは芳香環部分を重ねるような形で二量体を構築している。二分子のMan-OMeはほぼ対称的に結合しており、Man-OMeの2、3、4位ヒドロキシ基が水素結合やCa2+ との配位結合に関与している一方で、1位メトキシ基と6位ヒドロキシ基は相互作用に関与していない。この結合様式は、PRM-AがManの2、3、4位ヒドロキシ基の空間的配置を厳密に認識していることを示唆している。実際、PRM-AはGlc、Gal、GlcNAc、N-アセチルマンノサミン (ManNAc)、N-アセチルノイラミン酸(NeuAc)などMan以外の一般的な単糖には全く結合せず、極めて高いMan結合選択性を示す15,16図 3B)。

図3
図 3. PRM-AのMan認識メカニズムと単糖に対する結合選択性
(A) [(PRM-A)2/Ca2+/(Man-OMe)2] 複合体モデル。炭素原子、酸素原子、窒素原子、水素原子、Ca2+ をそれぞれ灰、赤、青、緑で示している。水素結合と配位結合はそれぞれ青と緑の点線で表示している。
(B) 一般的な単糖の構造。PRM-Aとの結合にはManの2、3、4位のヒドロキシ基の空間的配置が重要であるため、Glc、Gal、GlcNAc、ManNAc、NeuAcはPRM-Aと結合しない。

5. PRM-Aのオリゴ糖結合選択性

PRM-Aは、オリゴ糖に対しても上記のMan認識メカニズムに基づいて結合する。例えば、N結合型糖鎖の部分構造に対応する合成オリゴ糖(図 4)との結合試験においては、PRM-Aは非還元末端にManをもつマンノオリゴ糖(135)のみに結合し、2位ヒドロキシ基がメチル化されているマンノオリゴ糖(4)や還元末端にManをもつ二糖(67)、Manが含まれていない二糖(810)には全く結合しない17,18

図4
図 4. N結合型糖鎖の部分構造に対応する合成オリゴ糖
Man、Gal、GlcNAc、NeuAcをそれぞれ緑、オレンジ、青、紫で示している。

興味深いことに、PRM-Aは単糖のManや直鎖型マンノオリゴ糖(12)よりも分岐型マンノオリゴ糖(35)に約16倍高いアフィニティーを示す。PRM-Aと3の結合解析の結果、図 5Aに示す [(PRM-A)2/Ca2+/3] 複合体を形成していることが示唆された。本結果より、[(PRM-A)2/Ca2+] 複合体が分岐型マンノオリゴ糖の二つの非還元末端Manに同時に結合してエントロピー的に有利な複合体を形成できることがアフィニティーの高い理由として考えられる(図 5B)。

図5
図 5. [(PRM-A)2/Ca2+/3] 複合体モデル (A) と[(PRM-A)2/Ca2+/(Man)2] 複合体モデルとの模式図による比較 (B)
PRM-AはManとは2:2で複合体を形成するのに対し、3とは2:1で複合体を形成することから、3との複合体形成時のエントロピー的ロスは小さいと考えられる。

6. PRM-Aに基づく研究用ツールの開発

PRM-AがManを含む糖鎖にも結合できることが確認できたため、我々はPRM-Aに基づく糖鎖研究用ツールの開発を試みた。[(PRM-A)2/Ca2+/(Man-OMe)2] 複合体を基にした分子モデリングから、PRM-Aの18位カルボキシ基をアミド化してもManの2、3、4位ヒドロキシ基と相互作用できることが予測された(図 6A)。この分子設計に基づき、我々は二つのアミド誘導体(PRM-EA, PRM-Azide)を開発した15,19図 6B)。これらのアミド誘導体のMan結合活性はPRM-Aと比べると1/5程度であったものの、Manと特異的に結合できることが確認された。

図6
図 6. アミド誘導体の分子設計 (A) とPRM-EAおよびPRM-Azideの構造 (B)
分子設計図 (A) では、水素結合と配位結合をそれぞれ青と緑の点線で表示している。

さらに驚くべきことに、これら二つのアミド誘導体はManと結合してもほとんど凝集性を示さないことが確認された。そこでPRM-EAに関しては、中性水溶液中で赤色を呈することを利用し、ドットブロット法における糖タンパク質の染色を行なった19図 7に示すように、非還元末端にManを有する高マンノース型糖鎖やハイブリッド型糖鎖をもつオボアルブミン(OVA)やチログロブリン(Tg)はPRM-EAによって赤色に染色された一方で、非還元末端にManがないコンプレックス型糖鎖をもつトランスフェリン(TRF)や免疫グロブリン G(IgG)と糖鎖をもたないウシ血清アルブミン(BSA)はほとんど染色されなかった。このような糖タンパク質選択性を示す低分子型染色剤は他になく、PRM-EAは末端にManをもつ糖タンパク質を選択的に染色するためのツールとして糖鎖研究に利用できる可能性がある。

図7
図 7. PRM-EAを用いた糖タンパク質の染色
各糖タンパク質をPVDF膜に塗布し、PRM-EAの100 µM MOPS溶液(pH 7.0)で染色した。

一方、PRM-Azideは真菌糖鎖の蛍光検出に利用できるかどうか検討した15。具体的には、真菌(Candida rugosa)の細胞壁マンナン (Manを構成糖とする多糖) にPRM-Azideを結合させたあと、PRM-Azideのアジド基と蛍光物質TAMRA-Alkyneをクリックケミストリーで連結することにより、マンナンを蛍光検出することを試みた。その結果を19図 8に示すが、PRM-Azide単体やTAMRA-Alkyne単体ではほとんど蛍光は見られないが、両者の連結によって真菌表面が明確に蛍光染色されることが確認された。本結果は、PRM-AzideがMan含有糖鎖を蛍光染色するツールとして利用できることを示唆するものである。

図8
図 8. PRM-Azideを用いた真菌マンナンの蛍光染色
各化合物存在下クリックケミストリーの反応条件で処理した後のCandida rugosaの位相差画像(上段)と蛍光画像(下段)。

7. 創薬リードとしてのPRM-Aのポテンシャル

PRM-Aは広範な抗真菌スペクトラムを有しており、in vitroおよびin vivoCandida albicansCryptococcus neoformansAspergillus fumigatusなどの病原性真菌に対して顕著な抗真菌活性を示す7。さらに、哺乳類細胞に対する毒性やマウスに対する急性毒性を示さないこと、また代表的な抗真菌薬であるamphotericin B、5-fluorocytosine、ketokonazoleなどに対して交差耐性を示さないことから、有望かつユニークな抗真菌薬リードとして注目されていた。しかしながら、PRM-Aはヒト血中のCa2+ 濃度(1.1–1.2 mM)で容易に凝集してしまうため、PRM-Aに基づく創薬研究は停滞していた。

我々はPRM-EAやPRM-Azideがほとんど凝集性を示さないことに着目し、PRM-Aの代わりに抗真菌薬リードとして利用できる非凝集性アミド誘導体の開発を試みた。その結果、ヒドロキシアミンをアミド縮合したPRM-HAが凝集性を示さず、かつPRM-Aに匹敵するMan結合能と抗真菌活性を示すことを見いだした20図 9)。現在、PRM-Aに基づく抗真菌薬開発に向けてPRM-HAの構造最適化を進めているところである。

図9
図 9. PRM-HAの構造と活性

さらに近年、我々はPRM-Aが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染を抑えることも見いだした18(IC50 = 1.2 µM)。このPRM-Aによる抗ウイルス活性は分岐型マンノオリゴ糖(3)共存下で顕著に低下したことから、PRM-AはSARS-CoV-2のスパイクタンパク質上にある高マンノース型あるいはハイブリッド型糖鎖を標的としていることが確認された。さらに、PRM-Aはウイルス感染試験に用いたヒト気管支上皮由来Calu-3細胞に対して毒性を示さなかったことから(CC50 >100 µM)、PRM-Aは抗SARS-CoV-2薬リードにもなりうることが示唆された。

ウイルスのエンベロープタンパク質上の糖鎖は宿主免疫系からエピトープを隠す役割を果たしていることが知られている21,22。このウイルス糖鎖の役割を考慮すると、PRM-Aは様々なウイルス変異に対応できると考えられる23。PRM-Aはタンパク質ではなく糖鎖に作用してウイルスの感染を阻害するため(図 10A)、タンパク質構造がウイルス変異によって変化しても影響を受けない(図 10B)。一方、ウイルスが糖鎖付加部位となるアミノ酸残基を複数箇所変異させる(糖鎖を減らす)変異を起こした場合はPRM-Aはほとんど作用できなくなるが、糖鎖の減少によって隠れていたエピトープが露出し、宿主免疫系が機能しやすくなる(図 10C)。つまり、PRM-Aの使用により、ウイルスは感染不能に陥るか、あるいはPRM-Aから逃れるために変異して宿主免疫系により排除されるか、まさに究極の選択を迫られることになる。今後このコンセプトを検証していく必要があるが、PRM-Aはあらゆる変異株に対して万能に対応できるユニバーサル抗ウイルス薬となる可能性を秘めている。

図10
図 10. PRM-Aを用いた抗ウイルスコンセプト
PRM-Aはウイルス糖タンパク質上の糖鎖に結合してウイルス感染を阻害するため (A)、ウイルス変異によって糖タンパク質の構造が変化しても問題なく糖鎖に結合して感染を阻害すると考えられる (B)。一方、ウイルスが糖鎖を減少させる変異を起こした場合は、PRM-Aの活性は大幅に低下するが、糖鎖によって隠されていたエピトープに宿主抗体が作用しやすくなり、宿主免疫系によってウイルスは排除される。

8. おわりに

PRM-Aは発見当初、Manに結合するユニークな天然物として注目されたが、その学術的価値は十分には理解されていなかった。しかしながら近年、糖鎖の生物学的・病理学的機能が次々と明らかにされるに伴い、PRM-Aの重要性が認識されつつある。本稿で紹介したPRM-A以外にも糖結合性低分子の研究は進められている。例えば、木質系バイオマスの加水分解産物から発見されたポアシン酸は、真菌細胞壁の β-1,3-グルカンに結合して抗真菌活性を示すことから、糖鎖を標的とした農薬への応用が検討されている24,25。また、超分子化学の分野では医薬品への応用展開が期待できる糖結合性低分子が開発されつつある26-29。今後、糖結合低分子に関する研究がさらに進展し、糖鎖研究や創薬に大きく貢献することを期待したい。


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