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Aug 01, 2021

分子シミュレーションによる新型コロナウイルススパイクタンパク質の糖鎖ダイナミクスの解析
(Glycoforum. 2021 Vol.24 (4), A12)
DOI: https://doi.org/10.32285/glycoforum.24A12J

森 貴治 / 杉田 有治

森 貴治

氏名:森 貴治
理化学研究所 開拓研究本部 杉田理論分子科学研究室、専任研究員
2008年名古屋大学大学院理学研究科物質理学専攻博士課程修了、博士(理学)。理化学研究所基礎科学特別研究員などを経て、2019年より現職。主に新規分子シミュレーション法の開発やクライオ電顕像からのタンパク質立体構造モデリング法の開発に取り組んでいる。

杉田 有治

氏名:杉田 有治
理化学研究所 開拓研究本部 杉田理論分子科学研究室、主任研究員
1998年京都大学大学院理学研究科化学専攻博士課程修了、博士(理学)、分子科学研究所助手、東京大学分子細胞生物学研究所講師などを経て、2012年より現職。理論分子科学の方法論開発と細胞内環境の生命現象に関する計算科学研究に取り組んでいる。

序文

近年のCOVID-19パンデミックの原因でもある新型コロナウイルスSARS-CoV-2は、ヒト細胞に感染する初期段階において、ウイルス表面に存在するスパイクタンパク質がヒトACE2受容体に結合する。この過程においてスパイクタンパク質の構造は「ダウン型」から「アップ型」へ変化することがクライオ電顕実験により明らかになってきた。また、スパイクタンパク質の表面は多くの糖鎖によって修飾されていることが生化学実験から分かってきた。糖鎖には抗体からの防御、即ち免疫回避の役割があると考えられてきたが、スパイクタンパク質の構造変化における役割については分かっていなかった。本稿では、筆者らが行ったスパイクタンパク質に対する分子動力学シミュレーションにより明らかになった糖鎖の役割について解説する。

1. スパイクタンパク質の立体構造

スパイクタンパク質はコロナウイルス表面に存在する突起状の巨大な膜タンパク質であり、その形が王冠(ギリシャ語でコロナ)に似ていることからウイルスの語源にもなっている。スパイクタンパク質はホモ三量体であり、全体構造は2つのサブユニットS1とS2から構成される(図 1 A)。S1は主にN端ドメイン(N-terminal domain; NTD)および受容体結合ドメイン(Receptor binding domain; RBD)から構成され、特にRBDは宿主細胞のACE2受容体に結合する部位である。ACE2受容体はヒトの心臓、肺、腎臓などの臓器や、舌などの口腔内粘膜に多く発現しており、ACE2 は本来、血圧を調整する役割を担う酵素であるが、スパイクタンパク質と結合してコロナウイルス感染の入り口にもなってしまう1

これまでX線結晶構造解析やクライオ電子顕微鏡を用いた単粒子解析により、スパイクタンパク質の様々な状態の立体構造が明らかになってきた2-5。スパイクタンパク質の構造には主に「ダウン型」と「アップ型」があり、ACE2受容体に結合するとアップ型が安定化することがわかってきた(図 1 B6。さらに生化学実験により、スパイクタンパク質の表面に存在する多くのアスパラギンが糖鎖によって修飾されていることが分かってきた7。スパイクタンパク質の表面が糖鎖で広く覆われると、抗体からの攻撃を受けにくくなるため、新型コロナウイルスに限らず、インフルエンザウイルスやHIVなどの様々なウイルスにおいて糖鎖には免疫回避の役割があると考えられている8。一方、糖鎖は柔軟性が高いため、クライオ電顕を用いても個々の糖鎖の詳細な立体構造を解析することが難しい。糖鎖修飾がスパイクタンパク質の構造変化に対してどのような役割を果たしているのか、分子構造を基盤とした理解はこれまであまり進んでいなかった。

図1
図 1. 新型コロナウイルススパイクタンパク質の立体構造
(A) ダウン型構造、(B) アップ型構造。受容体結合ドメイン (RBD) を赤色で示している。

2. スパイクタンパク質の分子動力学シミュレーション

スパイクタンパク質の構造変化の分子機構を明らかにするために、筆者らはスパイクタンパク質に対して分子動力学(Molecular Dynamics; MD)シミュレーションを行った。MDシミュレーションとは、計算機の中に仮想的に分子システムを構築し、各原子に対してニュートンの運動方程式 F = ma を適用することで、分子の構造や動きを予測する方法である。力Fは系のポテンシャルエネルギーの原子位置に関する1階微分から計算される。ポテンシャルエネルギーは力場とも呼ばれ、一般的に以下のような式が用いられる。

数式

第1項から第5項はそれぞれ、共有結合の伸縮運動、変角運動、二面角の回転に関するエネルギー、ファンデルワールス相互作用、クーロン相互作用である。

1個の原子を1個の球で表現する全原子モデルを用いたMDシミュレーションでは、時間スケールが最も早い結合の伸縮運動を精度よく計算するために、1ステップを2フェムト秒程度に設定して系を時間発展させる。一方、多くの生命現象はマイクロ秒〜ミリ秒以上の時間スケールで起こるため、MDシミュレーションで興味のある現象を観察するためには数億ステップ以上の時間積分が必要となる。従って、巨大なタンパク質を対象とする場合、高速なMD計算ソフトウェアやスーパーコンピュータなどの強力な計算機が必要となる。

実際にシミュレーションを実行するためには、対象とするシステムをモデリングする必要がある。モデリングとは、例えば、糖タンパク質に糖鎖を修飾させたり、膜タンパク質を脂質二重膜に埋め込んだりして、なるべく生体環境あるいは実験条件に近い状況を作成することである。複雑な系をモデリングするためのツールとして、CHARMM-GUI(https://www.charmm-gui.org9が広く利用されている。CHARMM-GUIには、例えば糖鎖をモデリングする際、様々な種類の単糖を視覚的に連結させて立体構造を構築する機能があり10、また主要なMDソフトウェアのインプットファイルも自動生成できるため、理論家だけでなく実験家にとっても糖鎖や糖タンパク質を対象としたMD計算の準備を簡単にできるようになっている。

本研究で用いた分子システムを図 2に示す。スパイクタンパク質は本来膜タンパク質であるが、本研究では水溶性部分のみを切り出し、150 mM NaCl溶液中に浸した。ダウン型とアップ型の2つの系を用意し、実験データに基づいて66箇所のアミノ酸に糖鎖を修飾させている。系全体の総原子数は水分子も含めると約76万個であり、これは近年の典型的な計算規模である20〜30万原子系と比べても巨大である。

図2
図 2. MDシミュレーションに用いたシステム
スパイクタンパク質の3本のポリペプチド鎖(A, B, C)をそれぞれ赤、緑、青色のリボンモデルで表示し、糖鎖を紺色のスティックモデルで表示している。ボックスサイズは1辺が約196Åである。

本研究では、理研・粒子系生物物理研究チームが中心となって開発しているMD計算ソフトウェアGENESIS(https://www.r-ccs.riken.jp/labs/cbrt/)を用いた。GENESISはタンパク質や脂質、核酸、糖鎖などの様々な生体分子を対象に、分子スケールから細胞スケールまでを扱うことができる汎用MD計算プログラムである11-12。通常のMD計算法以外にも拡張アンサンブル法やクライオ電顕フィッティング法、量子化学計算と組み合わせるQM/MM法、創薬へ向けた自由エネルギー計算法などの様々な機能が利用できる13-16。近年、同チームのJaewoon Jung博士および小林千草博士らによってスーパーコンピュータ「富岳」への最適化が進められ、「京」の100倍以上の性能向上を達成した。本研究では、GENESISと「富岳」および東大「Oakforest-PACS」を用いてダウン型およびアップ型の構造に対してそれぞれ1マイクロ秒のMD計算を実行した。

3. アミノ酸-アミノ酸およびアミノ酸-糖鎖間相互作用の解析

MDシミュレーションにより得られた原子座標のトラジェクトリーデータに基づき、アミノ酸-アミノ酸およびアミノ酸-糖鎖間相互作用を網羅的に解析した。その結果、3つのアスパラギンN165, N234, N343を修飾している糖鎖がダウン型およびアップ型の構造安定化に寄与していることがわかった。図 3に各ドメイン間の主要な残基間相互作用ペアを示す。まず、N343糖鎖(図 3A 緑色)はダウン型構造においてRBD同士をつなぐように隣のRBDと水素結合を形成し、アップ型になるときに相互作用が切れることがわかった。N165糖鎖(図 3B 橙色)はNTDと近接するRBDに上から被さるように相互作用しており、RBDがダウン型からアップ型に変化しても柔軟に構造を変化させながらRBDと接触していた。ダウン型からアップ型になる際、RBDとS2の相互作用は完全に切れるが(図 3C)、このとき、上方に移動したRBDの下にN234糖鎖(図 3B 黄色)が潜り込んでS2と接触することがわかった。N234糖鎖がRBDとS2の間に「突っ張り棒」のような形で入り込むことでアップ型からダウン型に戻りにくくさせると考えられる。

図3
図 3. シミュレーションで得られた1マイクロ秒後の構造のスナップショット
(A) スパイクタンパク質を上部から眺め、RBD-RBD境界に着目、(B) スパイクタンパク質の上部を側面から眺め、RBD-NTD-S2境界に着目、(C) RBD- S2境界に着目。上段:ダウン型、下段:アップ型。重要な糖鎖を球モデルで表示し、比較的強い相互作用部位を点線で囲っている。文献17より転載。

タンパク質の構造変化は多くの場合、静電的相互作用が駆動力となって起こる。筆者らは、MDシミュレーションによって得られた構造に対して、APBS (Adaptive Poisson-Boltzmann Solver) 18を用いてダウン型構造の静電ポテンシャルを解析した。その結果、RBD-RBD境界面にはアルギニンやリシンが存在し、広い範囲に渡って正に帯電していることがわかった(図 4)。即ち、ダウン型構造のRBD-RBD境界面には、正電荷同士の反発力がフラストレーションとして溜まっていると考えられる。これがRBDの構造変化の駆動力となり、熱揺らぎによってRBD同士を繋いでいるN343糖鎖がはずれることでアップ型への構造変化が促進され(図 3A)、さらにN234糖鎖がRBDの下に入り込むことでアップ型が安定化されると考えられる(図 3B)。以上をまとめて筆者らはスパイクタンパク質の構造変化機構として図 5に示されるメカニズムを提唱した17

図4
図 4. スパイクタンパク質のRBDの静電ポテンシャル
(A) スパイクタンパク質上から眺め、内部を見やすくするために上部を切り取っている。3本の矢印はRBD境界で正に帯電している部分を示している。(B) RBDCを側面から眺め、正あるいは負に帯電している付近の代表的なアミノ酸の位置を丸で示している。文献18より転載。
図5
図 5. スパイクタンパク質の構造変化の分子メカニズム
スパイクタンパク質を上部から眺めたときの模式図であり、構造の安定化に寄与している糖鎖を緑色 (N343)、橙色 (N165)、黄色 (N234) の六角形で示している。灰色の円は糖鎖とタンパク質が強く相互作用している箇所である。

4. 今後の展望

本研究により、スパイクタンパク質の構造変化に糖鎖が重要な役割を果たしていることが示唆された。ウイルス感染に関与するタンパク質のMD計算は世界中でなされており、最近では変異株の解析が盛んに行われている19-20。また、ACE2受容体との複合体における糖鎖の役割についても理解が進んでおり、例えば、ACE2受容体の糖鎖には、RBDとの結合を促進するものと阻害するものがあることも分かってきた21。このような分子構造を基盤とする知見が蓄積されることで、将来的には、糖鎖のダイナミクスや構造を考慮した新たな薬剤設計の戦略が生まれると期待している。

謝辞

本研究は、理化学研究所・計算科学研究センター・粒子系生物物理研究チームのJaewoon Jung博士、小林千草博士、同開拓研究本部・杉田理論分子科学研究室のHisham Dokainish博士、同生命機能研究センター分子機能シミュレーション研究チームの李秀栄博士(現・国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所)と共同で行ったものである。


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